病死・自殺物件の告知について(1)
はじめに
不動産投資では様々なリスクが存在します。
賃貸物件を管理運営していく中で、最も取扱いが難しいものが、物件内で事件・事故が発生した場合です。
事件・事故とは、物件内で殺人事件や自殺、病死後時間が経過、腐乱死体として発見された場合などを言います。
例えこのような事態が発生しても、その部屋をきちんと原状回復し、
次の人に貸し出しをしなければ、収益は一気に悪化します。
当然、次の人に貸し出す際は、契約時の重要事項説明時に告知をしなければなりません。
その告知方法について、明確な基準がないため、各々の見解で対応されているのが現状だと思います。
(財)日本賃貸住宅管理協会主催の「賃貸住宅管理士資格認定研修」に参加し、「最近の相談事例に学ぶ賃貸住宅管理のありかた」の講義を受けました。
そこで、「病死・自殺物件での告知」についての話がありました。
法律ではありませんが、このように対応することが望ましいとの(財)日本賃貸住宅管理協会の見解が述べられています。
大変参考になる事項と思いますので、その相談内容と回答に加え、私の見解、実務上のポイントについて解説致します。
【引用】
最近の相談事例に学ぶ賃貸住宅管理のあり方
財団法人 日本賃貸住宅管理部会
相談内容と回答
1.室内で病死した場合、新規入居者に重要事項説明で告知しなければいけないのか?
(当日発見され病院に運ばれたが、発見した時にはすでに死亡していた状況)
2.建物の一室から異臭が漂い、住人から苦情がありました。入室し死体を発見したがすでに腐乱していました。
その後、新規入居者が決まりました(重要事項説明で告知しました)今回その方の退出に伴い、新たに募集をする場合、以前起きた事故の事実を告知しなければいけないのですか。
また告知義務の場合、これから何年間告知していかなければならないのか?
状況判断
病死の場合の重要事項説明については普通の病死と時間的経過によって異常な状況の発生の場合に分けて考えなければならない。
死後あまり日数が経過していなく普通の状態での死の場合は重説での説明は不要と考えられる。
宅建業法第47条1項は業務に関する禁止事項として「重要な事項について故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為」を禁じている。
そして、その例として「自殺」や「病死の異常の状態」等を嫌悪すべき心理的瑕疵(隠れた瑕疵)とし、また周辺の嫌悪施設(ゴミ焼却場、葬儀場、いかがわしい宗教団体、暴力団事務所等)については重要事項説明でしっかりと説明する必要がある。
説明しないで、入居後にこうした状況を賃借人が知るところとなり(契約時にそれを知っていたら借りなかったような瑕疵あるいは環境の場合)宅建業法第47条の違反と同時に賃借人から契約解除、引越し等の事態になった場合は瑕疵担保責任の問題が発生し、損害賠償を支払わなければならない事態になる。(民法566条、570条)
回 答
今回の場合(1の場合)は勿論、重説の必要はないが、2の場合のように病死の場合でも、時間経過による異常な状況の場合として重要事項の説明をしなければならない。
その期間は自殺と同様の6年程度が望ましい。
従来は自殺のみに適用されていた重説が病死の場合にも適用されるようになった経緯は、最近のようにマンション等で死亡した場合に、近隣との付き合いがないような閉塞した状況の中で、死亡の確認が遅れ何日も何ヶ月も経ち、腐乱しているような状況で次の賃借人が非常に嫌がることは理解できるので、重説で説明することが必要で、その期間も自殺と同程度の期間、説明した方が良いと思われる。
以上までが、「最近の相談事例に学ぶ賃貸住宅管理のあり方」の引用部分です。
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是非、ご活用頂ければと思います。
病死・自殺物件の告知について【無料】
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