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賃貸アパマン研究室 Home >>賃貸契約の法的解釈 >>病死・自殺物件の告知について(2)


病死・自殺物件の告知について(2)

見解

室内で入居者が亡くなった場合、次の入居者にその旨を告知しなければならないということは、ご承知のことと思います。

ただし、


・どのような状況の場合、告知をしなければならないのか?

・告知しなくても良い場合はあるのか?

・告知する場合は、いつまで告知しなければならないのか?


ということが問題になります。


その物件を取り壊すまで、告知をしなければならないとなると、貸主は非常に不利になります。


(財)日本賃貸住宅管理協会の見解では、病死でも、すぐに発見された場合(1日程度)は、告知は不要としています。


ただし、病死でも死後数日から数ヶ月経過し、腐乱した状態であるならば、これは「異常な状況としての病死」として告知しなければならないとしています。


以前は、自殺に関してのみ、告知が必要とされていましたが、近年の状況では、そのような状況の物件が嫌悪されることがあり、自殺同様の告知が必要であると述べられています。


以上までの内容をまとめてみると、


ケースとしては、


 1.「自殺」と「異常な状況としての病死」

 2.「室内で病死したが、すぐに発見された場合」


の2つに分類されると思います。


告知についてですが、


1.自殺と異常な状況としての病死

 ◆ 告知が必要

 ◆ 告知の期間
   事故発生から、6年程度までは告知するのが望ましい
   (東京都の場合、自殺は10年としている)


2.室内で病死したが、すぐに発見された場合

 ◆ 告知は不要


ということになります。


あくまでも、法律ではなく、こうすることが望ましいとの見解ですので、これが正しいと言うことではありません。


しかしながら、このように公的な機関から、見解が発表されるということは、非常に意味があるものだと思います。

実務上の取り扱い

それでは、実務上はどうなのか?

自殺物件で、自殺から6年経ったから、告知しなくても、それですべてのトラブルから回避できるかというとそうではありません。


実際に入居者が6年経ったから、気にしなくなるかというとそうではありません。


・10年たっても20年たっても、気にする人は気にする

・1ヶ月でも気にしない人は気にしない


というのが実情だと思います。


机上の論理と実務の論理で異なってしまうものです。


「実務的には、これを基準に、かつ近隣の方もうわさにしなくなる頃合いを見計らって告知をするかしないかを、決めていく。」


やはり、その事故物件や近隣状況を注意深く見ながら告知について考えていく必要があるでしょう。


現在、賃貸物件は供給過剰の状態が続いています。借りる側が、自由に好きな物件を選択することができます。


つまり、事故物件に積極的に住む理由はないのです。


事故が発生したことを隠しておけば、表面上は他の物件と変わりはありません。


しかし、隠ぺいしたことが入居後に発覚してしまった場合、最初に事故物件であることが分かっていれば、住まなかったということも当然考えられます。


そうなると、貸主や管理会社が損害賠償の責を負うことになります。


貸主にしてみれば、隠しておいてそのまま借りてもらったほうが、収益も悪化しないし、分からなければそのほうが良いと思われるかもしれません。


しかしながら、近年の企業の様々な偽装を見て頂ければお分かりだと思いますが、顧客に不利になるような事項を隠ぺいしたために、その後発覚、信用の失墜、大きな損害をこうむってしまう例が後を絶ちません。


中には、倒産してしまう企業もあります。


これは、自己の利益しか考えない自分勝手な行動をしてしまった結果で、社会的制裁を受けても仕方のない部分だと思います。


こうならないためには、事前に事実をきちんと告知して、貸主及び借主双方が納得をした上で住んでもらうほうが、結果的には良いと考えています。




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