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賃貸借契約書とは?

賃貸契約書とは?

賃貸人と賃借人が、建物の賃貸借契約をする際には、ほぼ例外なく賃貸借契約書を交わします。


賃貸契約書には、賃貸住宅に入居する時のルール(取り決め)が書いてあります。


賃貸借契約は、賃貸契約書を作成していなくても、口頭の意思表示があって双方(賃貸人・賃借人)が合意すれば、契約は成立します。


しかしながら、口頭だけの契約では、後に「言った・言わない」のトラブルが発生することがあります。


こういったトラブルを発生させないために、宅地建物取引業法では、下記のように契約内容の書面化を義務付けています。


「宅地建物取引業者が宅地又は建物の貸借に関し、当事者を代理して契約を締結したときは、その相手方及び代理を依頼した者に、その媒介により契約が成立したときは、当該契約の各当事者に、所定の事項(契約内容)を記載した書面を交付しなければならない。」

(宅地建物取引業法第37条2項)


この内容を簡単に言うと、


「賃貸借契約をする際は、きちんと賃貸契約書を取り交わしましょう」


ということになります。

賃貸借契約の現実

しかし、賃貸契約書を見て頂くと分かる通り、法律にあまり詳しくない人が読むには、難しいと言わざるを得ません。


賃貸借契約書はとても重要であることを認識していても、契約書を熟読して全てを理解している人は、ごく僅かだと思います。


賃貸契約を結んでいるほとんどの人は、契約書の内容を理解しないまま入居しているが多いのです。


その結果、入居中や解約時に、「こんなことは知らなかった」とか「説明を受けなかった」となって、トラブルになることが非常に多いのです。


そうならないように、管理会社は、賃借人に対して賃貸借契約について分かりやすく説明することが求められます。




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国土交通省モデル契約書の解説【無料】

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契約が全ての基本

賃貸住宅に住むには、賃貸借契約を結びます。この契約が全ての基本になっています。


契約内容を、賃借人に対して理解してもらえるように説明しないと、


  「こんなことは知らなかった」

  「説明を受けなかった」


トラブルに発展することが多くなります。


トラブルを未然に防止すると言う観点から見ると、契約内容を事前にきちんと理解してもらうことがとても大切になってきます。

トラブルは2種類ある

トラブルには2種類の対処法があると考えています。


 1.トラブルが発生した時に迅速に対応すること

 2.トラブルにならないように事前に防止すること


契約内容ををきちんと理解してもらうということは、上記2【トラブル発生の事前防止】になります。

契約に求められるもの

契約の本質とは、


「賃貸人と賃借人の役割を明確にして、

    その内容をお互い十分理解し、トラブルを未然に防止すること」


と考えています。


【賃貸人と賃借人が納得した上で契約する】ことが大切です。


通常は、管理会社が賃貸人に代わって契約することが多いので、管理会社は賃貸住宅管理のプロという意識を持って、賃借人に対して説明しなければなりません。

賃借人に対して分かりやすい説明をする

一般的に賃借人は賃貸借契約の知識が豊富にあるわけではありません。


分からない人に分かりやすく教えるためには、その人の理解度に合わせて話をしなければなりません。


そのためには、賃貸借契約の内容についてきちんと理解して、賃借人から説明を求められたときは、相手に納得してもらえるような分かりやすい説明に努める必要があります。


特に、トラブルになりそうな事項については、十分留意して説明することが重要です。

賃借人側はどういう心構えが必要か?

契約までにきちんと契約書を読み、疑問点があれば聞いて、理解、納得しておくことが必要です。


  【きちんと理解、納得した上で、署名捺印を行うこと】


そして入居中は、契約書に書いてあることを、必ず守ること。


署名捺印したということは、その契約内容に納得したとみなされます。責任をもって、契約内容を遵守する姿勢が重要です。


こうすることで、トラブル発生を最小限にすることが出来ると考えています。




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国土交通省モデル契約書の解説【無料】

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国土交通省モデル契約書とは?

 
賃貸借契約書と言っても、たくさんの種類があります。


不動産会社が独自で作成していることが多いです。そのため、不動産会社の数だけ、賃貸契約書の種類があると言っても過言ではありません。


すべての契約書について解説するのは難しいので、賃貸借契約書の基本である、国土交通省のモデル契約書について解説したいと思います。

モデル契約書って何?

モデル契約書とは、国土交通省が、貸主(大家)と借主(入居者)との争いを防止することを目的として作成した賃貸住宅標準契約書(モデル契約書)です。


難しく書きましたが、


つまりは、


【トラブルにならないようにきちんとルールを決めた賃貸契約書】


ということになります。

モデル契約書が無料でダウンロードできます

モデル契約書は下記ホームページからダウンロードできます。
(東京都都市整備局のホームページです)


ダウンロードは無料です。


一括と分割でダウンロードできますので、必要に応じて選択してください。(PDFファイルになっています)

国土交通省モデル契約書


PDFファイルを見るためには、「Adobe AcrobatReader」(無償配布です)が必要です。
こちらから無料でダウンロードできます。

Adobe AcrobatReader


43ページから46ページまでの4枚が契約書です。

東京ルールについても解説しています

東京ルールについても書いてあります。イラストが多く使われていて、とても分かりやすく書いてあります。

賃貸住宅トラブル防止ガイドライン(東京ルール)
<無料でダウンロードできます>


原状回復での賃貸人・賃借人の費用負担が分かります。




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国土交通省モデル契約書の解説【無料】

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国土交通省モデル契約書条文(全文)

第1条(契約の締結)

貸主(以下「甲」という。)及び借主(以下「乙」という。)は、頭書(1)に記載する賃貸借の目的物(以下「本物件」という。)について、以下の条項により賃貸借契約(以下「本契約」という。)を締結した。


第2条(契約期間)

契約期間は、頭書(2)に記載するとおりとする。
2 甲及び乙は、協議の上、本契約を更新することができる。


第3条(使用目的)

乙は、居住のみを目的として本物件を使用しなければならない。


第4条(賃料)

乙は、頭書(3)の記載に従い、賃料を甲に支払わなければならない。

2 1か月に満たない期間の賃料は、1か月を30日として日割計算した額とする。

3 甲及び乙は、次の各号の一に該当する場合には、協議の上、賃料を改定することができる。

 一 土地又は建物に対する租税その他の負担の増減により賃料が不相当となった場合

 二 土地又は建物の価格の上昇又は低下その他の経済事情の変動により賃料が不相当となった場合

 三 近傍同種の建物の賃料に比較して賃料が不相当となった場合


第5条(共益費)

乙は、階段、廊下等の共用部分の維持管理に必要な光熱費、上下水道使用料、清掃費等(以下この条において「維持管理費」という。)に充てるため、共益費を甲に支払うものとする。

2 前項の共益費は、頭書(3)の記載に従い、支払わなければならない。

3 1か月に満たない期間の共益費は、1か月を30日として日割計算した額とする。

4 甲及び乙は、維持管理費の増減により共益費が不相当となったときは、協議の上、共益費を改定することができる。


第6条(敷金)

乙は、本契約から生じる債務の担保として、頭書(3)に記載する敷金を甲に預け入れるものとする。

2 乙は、本物件を明け渡すまでの間、敷金をもって賃料、共益費その他の債務と相殺をすることができない。

3 甲は、本物件の明渡しがあったときは、遅滞なく、敷金の全額を無利息で乙に返還しなければならない。ただし、甲は、本物件の明渡し時に、賃料の滞納、原状回復に要する費用の未払いその他の本契約から生じる乙の債務の不履行が存在する場合には、当該債務の額を敷金から差し引くことができる。

4 前項ただし書の場合には、甲は、敷金から差し引く債務の額の内訳を乙に明示しなければならない。


第7条(禁止又は制限される行為)

乙は、甲の書面による承諾を得ることなく、本物件の全部又は一部につき、賃借権を譲渡し、又は転貸してはならない。

2 乙は、甲の書面による承諾を得ることなく、本物件の増築、改築、移転、改造若しくは模様替又は本物件の敷地内における工作物の設置を行ってはならない。

3 乙は、本物件の使用に当たり、別表第1に掲げる行為を行ってはならない。

4 乙は、本物件の使用に当たり、甲の書面による承諾を得ることなく、別表第2に掲げる行為を行ってはならない。

5 乙は、本物件の使用に当たり、別表第3に掲げる行為を行う場合には、甲に通知しなければならない。


第8条(修繕)

甲は、別表第4に掲げる修繕を除き、乙が本物件を使用するために必要な修繕を行わなければならない。この場合において、乙の故意又は過失により必要となった修繕に要する費用は、乙が負担しなければならない。

2 前項の規定に基づき甲が修繕を行う場合は、甲は、あらかじめ、その旨を乙に通知しなければならない。この場合において、乙は、正当な理由がある場合を除き、当該修繕の実施を拒否することができない。

3 乙は、甲の承諾を得ることなく、別表第4に掲げる修繕を自らの負担において行うことができる。


第9条(契約の解除)

甲は、乙が次に掲げる義務に違反した場合において、甲が相当の期間を定めて当該義務の履行を催告したにもかかわらず、その期間内に当該義務が履行されないときは、本契約を解除することができる。

 一 第4条第1項に規定する賃料支払義務

 二 第5条第2項に規定する共益費支払義務

 三 前条第1項後段に規定する費用負担義務

2 甲は、乙が次に掲げる義務に違反した場合において、当該義務違反により本契約を継続することが困難であると認められるに至ったときは、本契約を解除することができる。

 一 第3条に規定する本物件の使用目的遵守義務

 二 第7条各項に規定する義務

 三 その他本契約書に規定する乙の義務


第10条(乙からの解約)

乙は、甲に対して少なくとも30日前に解約の申入れを行うことにより、本契約を解約することができる。

2 前項の規定にかかわらず、乙は、解約申入れの日から30日分の賃料(本契約の解約後の賃料相当額を含む。)を甲に支払うことにより、解約申入れの日から起算して30日を経過する日までの間、随時に本契約を解約することができる。


第11条(明渡し)

乙は、本契約が終了する日までに(第9条の規定に基づき本契約が解除された場合にあっては、直ちに)、本物件を明け渡さなければならない。この場合において、乙は、通常の使用に伴い生じた本物件の損耗を除き、本物件を原状回復しなければならない。

2 乙は、前項前段の明渡しをするときには、明渡し日を事前に甲に通知しなければならない。

3 甲及び乙は、第1項後段の規定に基づき乙が行う原状回復の内容及び方法について協議するものとする。


第12条(立入り)

甲は、本物件の防火、本物件の構造の保全その他の本物件の管理上特に必要があるときは、あらかじめ乙の承諾を得て、本物件内に立ち入ることができる。

2 乙は、正当な理由がある場合を除き、前項の規定に基づく甲の立入りを拒否することはできない。

3 本契約終了後において本物件を賃借しようとする者又は本物件を譲り受けようとする者が下見をするときは、甲及び下見をする者は、あらかじめ乙の承諾を得て、本物件内に立ち入ることができる。

4 甲は、火災による延焼を防止する必要がある場合その他の緊急の必要がある場合においては、あらかじめ乙の承諾を得ることなく、本物件内に立ち入ることができる。この場合において、甲は、乙の不在時に立ち入ったときは、立入り後その旨を乙に通知しなければならない。


第13条(連帯保証人)

連帯保証人は、乙と連帯して、本契約から生じる乙の債務を負担するものとする。


第14条(協議)

甲及び乙は、本契約書に定めがない事項及び本契約書の条項の解釈について疑義が生じた場合は、民法その他の法令及び慣行に従い、誠意をもって協議し、解決するものとする。


第15条(特約条項)

本契約の特約については、下記のとおりとする。




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【賃貸契約書講座】第1条(契約の締結)

貸主(以下「甲」という。)及び借主(以下「乙」という。)は、頭書(1)に記載する賃貸借の目的物(以下「本物件」とい う。)に ついて、以下の条項により賃貸借契約(以下「本契約」という。)を締結した。

43ページの(1)賃貸借の目的物を見て下さい。


ここには、建物に関する説明が書かれています。


 1.建物の名前
 2.建物の所在地(住所)
 3.建物の種類・構造
 4.築年月
 5.間取り・面積
 6.設備


あと、44ページの(4)貸主及び管理人、(5)借主及び同居人を見て下さい。


(4)は賃貸人の住所、氏名、電話番号


(5)は賃借人の氏名、一緒に住む人(同居人)、緊急の連絡先


が書いてあります。


第1条で必要な部分は


 物件の名前:スカイガーデン新宿

 大家さん :中野 一太郎

 借りる人 :東京 太郎


ということになります。


第1条は、


「東京太郎さんは中野一太郎さんが所有しているスカイガーデン新宿の○○○号室を借りました。」


となります。


(以下「○」という。)と書いてあるのは、その都度、中野一太郎さん、東京太郎さんと書いていると面倒なので、省略しています。


 甲(貸主:大家さん)中野 一太郎

 乙(借主:借りる人)東京 太郎

 本物件(物件の名前)スカイガーデン新宿




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【賃貸契約書講座】第2条(契約期間)

契約期間は、頭書(2)に記載するとおりとする。

2 甲及び乙は、協議の上、本契約を更新することができる。

契約期間は43ページの(2)に書いてあるとおりです。


平成○○年○○月○○日から平成○○年○○月○○日までの2年間ということになります。


居住用の賃貸住宅の場合、契約期間はほとんど2年間だと思います。


(駐車場は1年間が一般的で、倉庫や工場、店舗などは3年間というものもあります)


次に2の解説です。


「契約は2年間で、話し合いの上、契約を更新出来ます。」


ということです。


契約期間が満了する2ヵ月程度前に、賃貸人に更新の連絡を行い、更新後の契約条件について協議します。


更新後の契約条件が決定したら、賃貸借契約書を作成し、賃借人へ郵送します。




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【賃貸契約書講座】第3条(使用目的)

乙は、居住のみを目的として本物件を使用しなければならない。

賃借人は、部屋を居住するためだけに使用すると言うことになります。


基本的に、事務所・店舗・倉庫・工場など、事業をするために使用することはできません。




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【賃貸契約書講座】第4条(賃料)

乙は、頭書(3)の記載に従い、賃料を甲に支払わなければならない。 2 1か月に満たない期間の賃料は、1か月を30日として日割計算した額とする。

3 甲及び乙は、次の各号の一に該当する場合には、協議の上、賃料を改定することができる。

一 土地又は建物に対する租税その他の負担の増減により賃料が不相当となった場合

二 土地又は建物の価格の上昇又は低下その他の経済事情の変動により賃料が不相当となった場合

三 近傍同種の建物の賃料に比較して賃料が不相当となった場合

賃借人は契約書記載の賃料を賃貸人に支払わなければなりません。


2の内容は、「1ヵ月に満たない賃料は日割り計算をします」ということになります。


例えば、8万円の家賃で16日から契約する場合は、


    家賃8万円/30日×15日=4万円


となります。


3の内容は、「話し合いの上、家賃を変更することが出来ます」になります。


次の一から三までに、「どんな時に家賃を変更できるのか?」ということが書いてあります。


<一の解説>

賃貸人は毎年、賃貸住宅の固定資産税や都市計画税などの税金を支払っています。


その税金が、「高くなった」もしくは「安くなった」場合。


<二の解説>

土地や建物の不動産の価格が上昇もしくは下落した場合。


<三の解説>

周辺の賃貸マンション、アパートの家賃に比べて、差がある場合。




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【賃貸契約書講座】第5条(共益費)

乙は、階段、廊下等の共用部分の維持管理に必要な光熱費、上下水道使用料、清掃費等(以下この条において「維持管理費」という。)に充てるため、共益費を甲に支払うものとする。

2 前項の共益費は、頭書(3)の記載に従い、支払わなければならない。

3 1か月に満たない期間の共益費は、1か月を30日として日割計算した額とする

4 甲及び乙は、維持管理費の増減により共益費が不相当となったときは、協議の上、共益費を改定することができる。

共益費(管理費)がどのようなことに利用されるのかが書いてあります。


共益費は主に、共用部分の清掃・維持費にあてられます。共用部分の蛍光灯、上下水道使用料も共益費から支払われます。


浄化槽やエレベーターがあればそれらの保守管理費も加算されます。


エレベーターのある物件の共益費が高いのはそのためです。


エレベーターのない物件は保守管理費がない分安いということになります。


2~3階建てのアパートだと、2,000円から3,000円が多いです。


エレベータがあるマンションだと、そのマンションの階数にもよりますが、5,000円から10,000円が相場になります。


<2の解説>

共益費は41ページに記載された金額を、賃料と一緒に支払います。


<3の解説>

「1ヶ月に満たない共益費は日割り計算をします」ということです。


これは、第4条(賃料)と同じ考え方です。


<4の解説>

あくまでも、共益費は上記に書いたような共用部分の維持管理にあてられますので、その維持管理費用が増減した場合は、話し合いの上、共益費の金額を変更することが出来ます。




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【賃貸契約書講座】第6条(敷金)

乙は、本契約から生じる債務の担保として、頭書(3)に記載する敷金を甲に預け入れるものとする。

2 乙は、本物件を明け渡すまでの間、敷金をもって賃料、共益費その他の債務と相殺をすることができない。

3 甲は、本物件の明渡しがあったときは、遅滞なく、敷金の全額を無利息で乙に返還しなければならない。ただし、甲は、本物件の明渡し時に、賃料の滞納、原状回復に要する費用の未払いその他の本契約から生じる乙の債務の不履行が存在する場合には、当該債務の額を敷金から差し引くことができる。

4 前項ただし書の場合には、甲は、敷金から差し引く債務の額の内訳を乙に明示しなければならない。

賃借人は、41ページに書いてある金額を、敷金としてを賃貸人に預けなければなりません。


これは、家賃を滞納したときや、賃借人負担分の原状回復費用を担保するために預かります。


<2の解説>


入居中に家賃を滞納した場合、賃借人から、


     「滞納分の家賃を敷金で相殺して下さい」


と言われることがありますが、それは出来ません。


しかしながら裁判の判例によると、賃借人が家賃を滞納していた場合、賃貸人は敷金から滞納分の家賃に充当出来ます。


ただし、賃借人側から賃貸人にそのような申し立ては出来ないとされています。


賃借人側から、滞納家賃を敷金と相殺できるのは、明渡しをした時点(鍵を返却した時)になります。


<3の解説>

賃借人が部屋を退去したときは、遅滞なく、敷金を返還しなければなりません。


<遅滞なくとは?>

「遅滞なく」とは、“30日以内”など一定期間を限定された場合よりゆるやか(忘れないうちになど)であると解されています。

期間ですが、目安として退去からおおむね1~2ヵ月だと思います。

基本的には、敷金は預かり金なので、全額返還しなければなりません。


ただし、退去時に賃料の滞納がある場合や、退去時に原状回復費用が発生した場合は、敷金から差し引いて残りを返金することが出来ます。


敷金には、利息はつきません。


<4の解説>

敷金から賃料の滞納分、原状回復費用を差し引く場合は、その内訳を賃借人に教えなければなりません。


国土交通省のガイドラインを利用するのであれば、原状回復の内訳と、賃貸人と賃借人の費用負担がいくらになるのかを提示する必要があります。




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【賃貸契約書講座】第7条(禁止又は制限される行為)

乙は、甲の書面による承諾を得ることなく、本物件の全部又は一部につき、賃借権を譲渡し、又は転貸してはならない。

2 乙は、甲の書面による承諾を得ることなく、本物件の増築、改築、移転、改造若しくは模様替又は本物件の敷地内における工作物の設置を行ってはならない。

3 乙は、本物件の使用に当たり、別表第1に掲げる行為を行ってはならない。

4 乙は、本物件の使用に当たり、甲の書面による承諾を得ることなく、別表第2に掲げる行為を行ってはならない。

5 乙は、本物件の使用に当たり、別表第3に掲げる行為を行う場合には、甲に通知しなければならない。

賃貸人に承諾なく、契約者の変更をしたり、転貸(又貸し)してはいけません。


例えば、Aさんの契約で部屋を借りたとします。


それを賃貸人に無断で契約者をBさんにしてしまうことです。


細かく言うと、契約書上ではそのような取り決めはしていません。


契約者を変更する場合は、事前に賃貸人に承諾を得て、名義変更の手続きをします。


<2の解説>


賃貸人の承諾を得ずに、増築、改築、移転、改造、模様替えや工作物の設置をしてはいけません。


通常の賃貸マンションやアパートで増築、改築、移転はまずありません。


模様替えとは、壁紙の張替え、手摺の設置などの、簡易な改修(改善)をいいます。これも無断でやってはいけません。


<3の解説>


契約書の46ページに書いてある別表第1に書いてあることをしてはいけません。


別表の内容は後で解説します。


<4の解説>


賃貸人の書面による承諾を得ないで、別表第2に書いてあることをしてはいけません。


別表の内容は後で解説します。


<5の解説>


別表第3に書いてあることをするには、賃貸人に知らせなければなりません。




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【賃貸契約書講座】別表第1(第7条第3項関係)

一 鉄砲、刀剣類又は爆発性、発火性を有する危険な物品等を製造又は保管すること。

二 大型の金庫その他の重量の大きな物品等を搬入し、又は備え付けること。

三 配水管を腐食させるおそれのある液体を流すこと。

四 大音量でテレビ、ステレオ等の操作、ピアノ等の演奏を行うこと。

五 猛獣、毒蛇等の明らかに近隣に迷惑をかける動物を飼育すること。

<一の解説>


鉄砲や刀剣類、爆発性、発火性(火薬や石油など)のある物品を製造、保管してはいけません。


<二の解説>


金庫などの重量物は置いてはいけません。


<三の解説>


酸の強い液体(塩酸など)、配水管を腐食させるおそれのあるものを流してはいけません。


<四の解説>


大音量で、テレビやステレオを見たり、聴いたりしてはいけません。


騒音トラブルの原因になります。


<五の解説>


猛獣や毒蛇など危険な動物は飼育してはいけません。




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【賃貸契約書講座】別表第2(第7条第4項関係)

一 階段、廊下等の共用部分に物品を置くこと。

二 階段、廊下等の共用部分に看板、ポスター等の広告物を掲示すること。

三 観賞用の小鳥、魚等であって明らかに近隣に迷惑をかけるおそれのない動物以外の犬、猫等の動物(別表第1五号に掲げる動物を除く。)を飼育すること。

<一の解説>


階段や廊下などの共用部分に、物を置いてはいけません。


よく見かけるのは、植木などの植物、自転車などです。


階段や廊下は、共用で使う部分なので、個人の私物を置いてはいけません。


災害時に避難する場合などに、その妨げになってしまうので、物を置かないようにします。


<二の解説>


共用部分に、看板やポスターなどの広告物を掲示してはいけません。


<三の解説>


ペット不可の場合は、犬・猫などの動物を飼育してはいけません。




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【賃貸契約書講座】別表第3(第7条第5項関係)

一 頭書(5)に記載する同居人に新たな同居人を追加(出生を除く。)をすること。

二 1ヶ月以上継続して本物件を留守にすること。

<一の解説>


同居人を追加する場合は、賃貸人もしくは管理会社に連絡します。


子供が生まれた場合は除きます。


<二の解説>


長期間部屋を留守にする場合は、管理会社や賃貸人に連絡をします。




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【賃貸契約書講座】第8条(修繕)

甲は、別表第4に掲げる修繕を除き、乙が本物件を使用するために必要な修繕を行わなければならない。この場合において、乙の故意又は過失により必要となった修繕に要する費用は、乙が負担しなければならない。

2 前項の規定に基づき甲が修繕を行う場合は、甲は、あらかじめ、その旨を乙に通知しなければならない。この場合において、乙は、正当な理由がある場合を除き、当該修繕の実施を拒否することができない。

3 乙は、甲の承諾を得ることなく、別表第4に掲げる修繕を自らの負担において行うことができる。

賃貸人は、賃借人が部屋を使用するために必要な修繕をしなければなりません。


   『水が出なくなったら、出るように修理する。』

   『お湯が出なくなったら、出るように修理する。』


特に、電気・ガス・水道といった、生活に欠かすことの出来ないものは、一刻も早く修理することが必要です。


賃借人が故意に壊してしまった場合は、賃借人が費用を負担します。


<2の解説>


賃貸人が修理をする場合は、事前に賃借人に連絡しなければなりません。この場合、賃借人は修理の実施を拒むことは出来ません。


給湯器が壊れて修理するとします。


賃貸人から、給湯器を○日に修理したいと話があったときに、拒むことが出来ません。


どうしてもその日は、用事があって都合がつかないという場合は、別途日程調整することになります。


ただ単に『面倒だからこの日は嫌』と言う回答は認められないということになります。


<3の解説>


賃借人は賃貸人の承諾なく別表第4の修理をすることが出来ます。


別表第4(第8条関係)

 畳表の取替え、裏返し

 障子紙の張替え

 ふすま紙の張替え

 電球、蛍光灯の取替え

 ヒューズの取替え

 給水栓の取替え

 排水栓の取替え

 その他費用が軽微な修繕




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【賃貸契約書講座】第9条(契約の解除)

甲は、乙が次に掲げる義務に違反した場合において、甲が相当の期間を定めて当該義務の履行を催告したにもかかわらず、その期間内に当該義務が履行されないときは、本契約を解除することができる。 一 第4条第1項に規定する賃料支払義務 二 第5条第2項に規定する共益費支払義務 三 前条第1項後段に規定する費用負担義務

2 甲は、乙が次に掲げる義務に違反した場合において、当該義務違反により本契約を継続することが困難であると認められるに至ったときは、本契約を解除することができる。

一 第3条に規定する本物件の使用目的遵守義務
二 第7条各項に規定する義務
三 その他本契約書に規定する乙の義務

賃貸住宅を借りていて行わなければならない賃借人の義務とは、


 一 家賃を支払うこと
 二 共益費(管理費)を支払うこと
 三 賃借人が壊してしまった設備の修理費用は賃借人が支払うこと


となります。


賃貸人は、賃借人が一から三まで約束を守らず、何度も守るように申し出したにもかかわらず、それを守らない場合は、契約を解除することが出来ます。


<2の説明>


 一 第3条に書いてある使用目的を守る

 二 第7条に書いてある禁止事項を守る

 三 その他、契約書に書いてあることを守る


これらの事項について、賃借人が違反した場合で、これ以上契約を続けることが難しいと認められる場合は、契約を解除することが出来ます。




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【賃貸契約書講座】第10条(乙からの解約)

乙は、甲に対して少なくとも30日前に解約の申入れを行うことにより、本契約を解約することができる。

2 前項の規定にかかわらず、乙は、解約申入れの日から30日分の賃料(本契約の解約後の賃料相当額を含む。)を甲に支払うことにより、解約申入れの日から起算して30日を経過する日までの間、随時に本契約を解約することができる。

退去をする際は、退去する30日前までに解約の通知をしなければなりません。


<2の解説>


急な転勤など、解約の申し出から1週間後に引っ越さなければならないといったこともあると思います。


このような場合は、30日前に連絡することも難しくなります。


その際は、解約を連絡した日から30日分の家賃を支払うことで、契約を解除することが出来ます。


例えば、解約を申し出た日が、10月1日とします。


急な転勤で、10月10日に引っ越さなければなりません。


こういうときは、引越しは10月10日にしてしまいますが、10月31日までの家賃を支払うということになります。




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【賃貸契約書講座】第11条(明渡し)

乙は、本契約が終了する日までに(第9条の規定に基づき本契約が解除された場合にあっては、直ちに)、本物件を明け渡さなければならない。この場合において、乙は、通常の使用に伴い生じた本物件の損耗を除き、本物件を原状回復しなければならない。

2 乙は、前項前段の明渡しをするときには、明渡し日を事前に甲に通知しなければならない。

3 甲及び乙は、第1項後段の規定に基づき乙が行う原状回復の内容及び方法について協議するものとする。

賃借人は、解約日までに部屋を明渡さなければなりません。


通常、部屋の明渡しが完了したというのは、


        【部屋の鍵をすべて返却した時】


になります。


退去時に、賃借人は通常の使用によって生じた損耗を除いて、部屋を原状回復しなければなりません。


<2の解説>


部屋を明渡す場合は、明渡し日を事前に賃貸人に通知しなければなりません。


<3の解説>


賃貸人と賃借人は、賃借人が行う原状回復の内容と方法を協議します。




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【賃貸契約書講座】第12条(立入り)

甲は、本物件の防火、本物件の構造の保全その他の本物件の管理上特に必要があるときは、あらかじめ乙の承諾を得て、本物件内に立ち入ることができる。

2 乙は、正当な理由がある場合を除き、前項の規定に基づく甲の立入りを拒否することはできない。

3 本契約終了後において本物件を賃借しようとする者又は本物件を譲り受けようとする者が下見をするときは、甲及び下見をする者は、あらかじめ乙の承諾を得て、本物件内に立ち入ることができる。

4 甲は、火災による延焼を防止する必要がある場合その他の緊急の必要がある場合においては、あらかじめ乙の承諾を得ることなく、本物件内に立ち入ることができる。この場合において、甲は、乙の不在時に立ち入ったときは、立入り後その旨を乙に通知しなければならない。

賃貸人は、物件の防火や、保全に必要がある場合は、事前に賃借人の了解を得て、部屋に立ち入ることが出来ます。


<2の解説>


賃借人は、正当な理由がある場合を除き、賃貸人の立入りを拒否出来ません。


<3の解説>


解約は1ヶ月前に行います。そのため、管理会社は空室の期間を短くするために、


          『○月○日空き予定』


として、募集広告を出します。


そうなると、


      『興味のあるお客様が部屋を見たい・・・』


ということもあります。


その場合、賃借人の承諾が得られれば、部屋を見ることが出来ます。


これは、あくまでも賃借人の承諾が得られればということです。


<4の解説>


賃貸人は、火災の延焼を防ぐ時や、緊急時には、賃借人の承諾を得ないでも部屋に立入る事が出来ます。


この時に、賃借人が部屋にいなかった場合は、立入った後に報告しなければなりません。




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【賃貸契約書講座】第13条(連帯保証人)

連帯保証人は、乙と連帯して、本契約から生じる乙の債務を負担するものとする。

連帯保証人になった人は、賃借人と連帯して、契約から生じる賃借人の債務を負担することになります。


        【本契約から生じる乙の債務】


とは、主に賃料ですね。


賃借人が賃料を払わなかったら、代わりに連帯保証人が賃料を払うということになります。


保証人には、【保証人】と【連帯保証人】の2種類があります。


保証人と連帯保証人はその取り扱いが異なります。


通常の保証人なら、賃貸人から請求されたときに、


       『まずは賃借人に請求して下さい』


と言うことが出来ます。


一方、連帯保証人にはこれらの権利はないため、賃貸人から請求されたときに、連帯保証人はこれを拒むことはできず、請求に応じなくてはいけません。


         『債務を連帯して保証する』


ということになります。




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【賃貸契約書講座】第14条(協議)

甲及び乙は、本契約書に定めがない事項及び本契約書の条項の解釈について疑義が生じた場合は、民法その他の法令及び慣行に従い、誠意をもって協議し、解決するものとする。

この契約で、定めていないことや契約書の内容に疑問がある場合は、民法などの法律や、慣習に従って、お互い誠意をもって対応します。


そして、解決に向けて努力するようにします。




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【賃貸契約書講座】第15条(特約条項)

本契約の特約については、下記のとおりとする。

この契約で他に決まりごとがあれば、ここに記入されます。


よくあるのが、原状回復についてです。


国土交通省のガイドラインと違う内容にする場合は、ここに記載する場合が多いです。


例えば、

        『クリーニングは借主負担』

        『畳・襖の交換は借主負担』


こうすることで、


      【通常の契約とは違うところがありますよ】


と、目立たせるという効果があります。




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